シティオケコラム 読んでおいしい音楽♯31



♯31 歌い継がれる名曲の運命


ありがたいことに、請われて演奏する機会が増えてきました。例えば、学校や図書館、病院、お祭会場や式典など。先日は、ある保健福祉施設で演奏させて頂きました。対象はお年寄りの方々。聴いて下さる人の年齢層に応じて曲を選び、コンサートを企画するのも楽しみのひとつです。



世代のまるでちがう演奏者とお客様ですが、案外共通して耳馴染んだ曲はあるもので、「星影のワルツ」なんて曲は、私でも何故か歌えます。この曲が発売されたのは1966年。その年の夏にはビートルズが来日し、なんと冬には私が生まれております。半世紀近くを経た今なお歌い継がれるこの曲を、「名曲」と呼ばずして何と呼びましょう。

その施設で演奏した曲で、比較的新しいながらも耳慣れたもののひとつに「いい日旅立ち」があります。谷村新司さんが作って山口百恵さんが歌った名曲です。

国鉄のキャンペーンソングに使われ、1978年に大ヒットしましたから、齢80を過ぎた先達方の青春の歌とはいきませんが、多くの方がご存知の曲にちがいありません。私はちょうど中学生でギターを弾いていた頃でした。当時はフォークソングやポップスの全盛期で谷村新司さん率いるアリスも売れに売れており、よくマネをしたものです。

その後、国鉄のキャンペーンは「エキゾチックジャパン」に変わり、郷ひろみさんにその歌声を譲ります。しかし、10年くらい前から鬼束ちひろさんの声で、「いい日旅立ち」は再びJR西日本のキャンペーンソングに使われるようになりました。また、作者の谷村さん自身が歌い、携帯電話会社のCMにも使われています。実に息の長い名曲です。

実は、この「いい日旅立ち」は「日本の歌百選」に選ばれています。「日本の歌百選」なんて皆さんご存知ですか?文化庁と日本PTA全国協議会が2006年に「親子で長く歌い継いで欲しい歌」を選定したものです。「百選」といいながら、最後は絞り切れず101曲選ばれています。(無理して絞らなくともよい気がしますが…)

私はこの存在を最近になって知ったのですが、改めて見てみると、私たちがお年寄りを前に演奏する曲がたくさん含まれています。やはり、「名曲」は選ばれて世に残る運命にあるのですね。

そういう意味では200年以上前から残るベートヴェンの「運命」は、名曲中の名曲といえるでしょう。クラシック音楽が今なお演奏され続けられるのには、それなりの「選ばれる理由」があるのです。

わが府中シティオーケストラは、そんな名曲を集めて、7月28日(日)14時から府中市文化センターで「ファミリーコンサート」を開催します。これは「備後国府まつり」からご協賛いただいているコンサートです。

ただ聴いてもらうだけでなく、色んな企画がありますから、きっとお楽しみいただけます。是非、お越しください。お待ちしています。



プロフィール
藤井伸司(ふじいしんじ) 
府中シティオーケストラ事務局長。神辺町在住の癒し系40代。
府中高校でヴィオラを始め、現在はなぜか福山の中学校で技術を教える。
プライベートは、妻と3人娘と両親と賑やかに暮す幸せパパ。


~今月のシティオケ情報~
7月21日(日)10時~、府中市文化センター月いちライブに、府中ミソパラタンスオーケストラ(本団金管セレクション)が大騒ぎします。入場無料。
7月28日(日)14時~、備後国府まつり協賛「ファミリーコンサート」。この日の夜には花火の前に、もうひと暴れします。

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